第20回メタボロームシンポジウム 開催にあたって
第20回メタボロームシンポジウムを、2026年10月7日(水)~9日(金)の3日間にわたり開催いたします。
本シンポジウムは2006年の産声を上げて以来、多くの研究者の皆様のご参集と熱意に支えられ、このたび記念すべき第20回の節目を迎えることとなりました。
現在、私たちの取り巻く社会や研究環境は大きな転換期にあります。人口構造の変化、研究基盤のDX化、そして世代交代といった課題に直面する中で、メタボローム研究においても、先人が築き上げた技術と知見をいかに次世代へ継承し、新たなパラダイムへと昇華させるかが問われています。
こうした変革の時代だからこそ、私たちは改めて「基礎科学の価値」を見つめ直すべきではないでしょうか。かつて庄内を治めた酒井家は、学問を藩政の基盤に据え、独自の教育方針で人材を育成し、知の蓄積を重んじてきました。時代が移り変わろうとも、確かな「知」と「技」の積み重ねこそが社会を支える礎となるという信念は、現代の科学探究の姿勢にも通ずるものです。
メタボローム解析をはじめとする分析科学は、生命や環境の複雑な事象を精密に紐解くための根幹をなす技術です。本大会では、既存の専門分野の枠組みを超え、「何をいかに測るのか」「多階層の情報をどう統合し、真理に迫るのか」という根源的な問いを軸に議論を展開したいと考えています。
本シンポジウムが、基礎科学の普遍的な価値を再確認し、次なる20年に向けた分野の将来を率直に語り合える場となることを切に願っております。
実り多き議論のため、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
2026年3月吉日
第20回メタボロームシンポジウム
実行委員長 杉本 昌弘
慶應義塾大学先端生命科学研究所 教授